こんにちは。ペット業界専門のWebデザイナー、みのりです。
ホームページを制作するとき、「保守管理はどうしますか?」というお話が出ることがあります。
また最近では、すでにWordPressでホームページを運営している方の中にも、管理会社からアップデートや保守管理について案内を受けた方がいらっしゃるかもしれません。
ただ、実際に何をするものなのか、なぜ費用がかかるのか、よくわからないという方も多いと思います。
特にペットショップやトリミングサロン、個人ブリーダーさんなどでは、日々の業務が忙しく、ホームページの管理までなかなか手が回らないということもあるのではないでしょうか。
WordPressの保守管理は、必ずしも制作会社や専門家に依頼しなければならないものではありません。
ただし、保守契約をしないことと、ホームページを管理しなくていいことは別の話です。
今回は、WordPressの保守管理とは何をするものなのか、なぜ必要なのか、そして自分で管理する場合に知っておきたいことをお話しします。
WordPressは、作った後もアップデートが必要です
WordPressでホームページを運営していると、管理画面に「更新してください」というお知らせが表示されることがあります。
これはWordPress本体だけでなく、ホームページの機能を追加する「プラグイン」や、デザイン・表示を管理する「テーマ」などにも表示されます。
最近は更新のお知らせを目にする機会も多く、「また更新?」「毎回やった方がいいの?」と感じる方もいらっしゃると思います。
では、そもそも何のためにアップデートするのでしょうか。
アップデートには、主に次のような目的があります。
- 新しい機能を追加するため
- 不具合を修正するため
- 他のプログラムとの互換性を保つため
- セキュリティ上の問題を修正するため
この中でも、特に知っておいていただきたいのが、セキュリティに関する更新です。
「脆弱性が見つかった」は、必ずしも被害が起きたという意味ではありません
最近、「脆弱性(ぜいじゃくせい)」という言葉を見聞きする機会が増えました。
脆弱性とは、簡単に言えば、プログラムにあるセキュリティ上の弱点のことです。
悪意のある第三者は、こうした弱点を利用してホームページに不正アクセスをしたり、内容を書き換えたり、情報を盗み取ったりすることがあります。
もちろん、すべての脆弱性が実際に悪用されるわけではありません。
そして、脆弱性が見つかったからといって、すでに被害が起きているとは限りません。
開発者やセキュリティの専門家も、プログラムに問題がないか日々調査しています。近年では、こうした調査にAIが活用されることもあります。
問題が見つかれば、それを修正した新しいプログラムが公開されます。
その修正を自分のホームページにも反映するために行うのが、アップデートです。
つまり、アップデートは不具合が起きてから行うだけのものではなく、問題が起きる前に対策するための作業でもあるのです。
ただし、脆弱性の中には、修正される前から悪用されているものもあります。そのため、セキュリティに関する重要な更新は、必要以上に先延ばしにしないことが大切です。
保守管理では、具体的に何をするの?
WordPressの保守管理にはさまざまな作業がありますが、基本となるのは次の3つです。
1. バックアップを取る
バックアップとは、ホームページのデータを別に保存しておくことです。
WordPressの更新によって不具合が起きたり、誤ってデータを削除してしまったりしたときに、元の状態へ戻すための備えになります。
例えば、ブリーダーさんが登録した子犬情報や、トリミングサロンの料金案内なども、ホームページの大切なデータです。
ただし、バックアップさえあれば必ず元に戻せるというわけではありません。
そのため、普段からバックアップを取る仕組みを用意しておくことに加え、更新作業の前にもバックアップを取ることが大切です。
2. WordPressやプラグインを更新する
新しいバージョンが公開されたら、更新内容を確認し、必要に応じてアップデートします。
WordPressは管理画面から比較的簡単に更新できますが、まれに更新後に表示が崩れたり、特定の機能が使えなくなったりすることがあります。
また、古いテーマやプラグインが新しいバージョンに対応していない場合、単純な更新だけでは済まないこともあります。
3. 更新後の動作を確認する
アップデートが正常に終了しても、それだけで安心とは限りません。
例えば、ペット事業のホームページなら、
- 子犬情報やトリミング料金が正常に表示されているか
- 見学予約やお問い合わせフォームが送信できるか
- スマートフォンでも表示が崩れていないか
- 予約ボタンや電話ボタンが正常に動いているか
などを確認します。
特に、お問い合わせや予約に関わる機能は重要です。
ホームページ自体は問題なく表示されていても、予約フォームが使えなくなっていたら、お客様からの大切なご連絡を受け取れない可能性があります。
更新後に問題が起きていないかを確認することも、保守管理の大切な作業です。
自動更新にしておけば安心?
WordPressには、自動でアップデートを行う機能もあります。
自動更新を利用すれば、セキュリティ上の問題を修正したプログラムを早く適用できるというメリットがあります。
一方で、知らないうちにアップデートが行われ、もし不具合が起きてもすぐに気づけない可能性があります。
例えば、トリミングの予約や子犬の見学申し込みが正常に届かなくなっていても、普段自分で確認しなければ、しばらく気づかないかもしれません。
とはいえ、手動更新にこだわって更新を先延ばしにしてしまうのも問題です。
そのため、自動更新に任せる部分と、動作を確認しながら手動で更新する部分を、ホームページの構成に合わせて考えることが大切だと思います。
どちらの方法でも、定期的にホームページの状態を確認することをおすすめします。
サーバーのバックアップ機能も活用しましょう
WordPressを運用するうえで、契約するレンタルサーバーも重要です。
私が制作するホームページでは、エックスサーバーをおすすめすることが多いです。
その理由の一つが、バックアップや復元の仕組みが用意されていることです。
エックスサーバーでは、基本的に毎日自動でバックアップが取得され、過去14日分のデータが保存されています。
万が一のトラブルの際には、そのデータを利用して復元することができます。
ただし、一部の旧サーバーでは保存期間が異なります。また、バックアップの完全性が保証されているわけではなく、復元するとその後に更新したデータが失われる場合もあります。
そのため、サーバーのバックアップ機能があるから何もしなくていい、というわけではありません。
私は、サーバー側の対策も活用しながら、更新前には別途バックアップを取ることを大切にしています。
保守管理を依頼すると、なぜ費用がかかるの?
WordPressのアップデート自体は、基本的に無料で行えます。
では、なぜ保守管理を専門家に依頼すると費用がかかるのでしょうか。
それは、単に更新ボタンを押すだけの作業ではないからです。
更新の必要性や影響を確認し、事前にバックアップを取り、更新後に問題が起きていないかを確認する。
こうした作業を継続的に行うための費用です。
もちろん、すべての不具合やトラブルを保守管理の範囲内で解決できるわけではありません。大きな修正やシステムの変更が必要な場合には、別途費用がかかることもあります。
また、保守契約をしていれば絶対に安全というわけでもありません。
それでも、管理を任せられる人がいることは、ホームページを運営するうえでの安心材料になると思います。
保守管理を自分で行うという選択もあります
一方で、毎月の保守管理費用をなるべく抑えたいという方もいらっしゃると思います。
WordPressの保守管理は、必ずしも専門家に依頼しなければならないものではありません。ご自身で更新作業を行うという選択もあります。
ただし、WordPressの更新は、管理画面からボタンを押すだけで完了することもありますが、それだけで安心というわけではありません。
更新前のバックアップや更新後の動作確認、万が一不具合が起きた場合の対応など、気をつけなければならないこともあります。
また、WordPressを動かすために使われているPHPやデータベースなどのバージョンアップには、専門的な知識が必要になる場合もあります。
そのため、普段の更新はご自身で行い、判断に迷うときや難しい作業が必要になったときには、専門家に相談するという方法でも良いと思います。
私自身も、ホームページを制作する段階から、お客様がご自身でWordPressやプラグインを更新しても、できるだけ不具合が起きにくい設計を心がけています。
例えば、更新によって変更が上書きされやすい作り方を避けたり、必要以上にプラグインを増やさないようにしたりすることも、その一つです。
もちろん、どれだけ気をつけて制作しても、将来のアップデートで絶対に不具合が起きないとは言い切れません。
少しでも安心して運用するためには専門家に保守管理を任せるのがおすすめですが、その分費用はかかります。
費用を抑えてご自身で管理するのか、管理の負担を減らすために専門家に任せるのか。
ご自身の状況に合わせて、無理のない方法を選んでいただければと思います。
大切なのは、自分に合ったホームページを選ぶこと
ここまで読んで、「WordPressの管理って大変そう」「自分で更新するのはちょっと怖いな」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、WordPressには定期的なアップデートや管理が必要です。
一方で、WordPressは世界中で広く利用されているため、情報が豊富で、トラブルが起きたときに相談できる専門家が多いというメリットもあります。
また、カスタマイズの自由度が高く、将来的に機能を追加したり、サーバーを変更したりしやすいことも魅力です。
ただし、すべての方にWordPressが最適というわけではありません。
例えば、システムのアップデートをご自身で行いたくない場合には、WixやJimdoといったサービスの方が向いていることもあります。
どの方法にもメリットと注意点があるため、ホームページで何をしたいのか、完成後は誰がどのように管理していくのかを考えて選ぶことが大切です。
ホームページは、作ることがゴールではありません。
無理なく使えて、きちんと役立つホームページであり続けるために、制作方法だけでなく、その後の管理についても考えていただければと思います。
当方でも、WordPressの保守管理に関するご相談を承っています。ご自身での管理が難しい方や、これからホームページを作りたい方も、お気軽にご相談ください。





