作りたいデザインが決まってなくても大丈夫。ウェブサイトの成否を分ける「構成」と「情報整理」の話

ペット業界専門ウェブデザイナーのみのりです。

Webサイト制作のご相談をいただく際、オーナー様から「どんなデザインにしようか、まだイメージが湧いていない」というお話を伺うことがあります。でも、どうぞご安心ください。具体的なイメージがない状態から対話を通じて形にしていくことも、私の大切な仕事の一つです。

イメージが沸いてない場合は、Webサイトを通じて「誰に、何を伝えたいのか」という構成や情報の役割がしっかりと決まると、「そのお店にふさわしいデザイン」が具体的に浮かび上がってきます。

私が大切にしているのは、デザインという形を作る前に、まずはその土台を一緒に丁寧に組み立てることです。

「何を書くか」を見つける難しさ。一緒に整理する時間

Webサイト制作のご相談をいただく際、「何を載せればいいのか分からない」「サイトにどうやって載せたらいいかわからない」という声をよく伺います。

そんなとき、私が大切にしているのは「一緒に見つける」という作業です。 真っ白な状態からいきなり文章を書くのはとても大変なことです。だからこそ、私が構成の骨組みを作り、テキストを置きながら、サイト全体がどう見えるのかを具体的にイメージできる状態を作ります。

「必要なページはこれだな」「ナビゲーションに入れる項目はこれがいいな」「ここは、この言葉に変えることでお店らしさが出そうだな」と組み立てていきます。

一つひとつ対話を重ねながら、「何を載せるべきか」「どう見せるのが最適か」を整理していきます。この「ゼロから形にする」という工程を丁寧に踏むことこそが、デザイン以前に最も重要であり、サイトの使い勝手と信頼感を決定づける私の仕事だと思っています。

お店ごとに違う、「届く情報の並べ方」

例えば、一般的なペットショップのサイトでは「子犬情報」を一番上に置くことが多いですよね。それは、「今すぐ可愛い子を見たい」というユーザーの目的が明確で、そこに配置すればストレスなく目的のページへ誘導できるからです。

しかし、私は「他がやっているから」という理由だけで、同じように構成を決めないようにしています。

Webサイトの構成は、そのサイトを「誰が」「何のために」見に来るのかという目的によって、最適な並び順が変わります。ヒアリングを通じて、そのお店にとって「今、一番伝えるべきこと」を明確にし、例えば次のような視点で設計図を組んでいます。

  • 新規のお客様への「安心感」を重視する場合
    • お店の成り立ちやコンセプトを丁寧に配置し、初めて訪れる方でも迷わず信頼関係を築ける順序を構築します。
  • より密接なコミュニケーションを重視する場合
    • 今現在の活動のリアルな様子や、オーナー様の想いが見えるコンテンツを優先的に配置し、親近感や継続的な繋がりを優先します。
  • 特定の目的への誘導を重視する場合
    • ユーザーがサイトを訪れた際、直感的に「次はここを見ればいい」と分かる導線を設計し、迷いをなくすことで問い合わせへの心理的ハードルを下げます。

トップページに何を載せるかという問いは、裏を返せば「サイト全体で何を一番大切にしているか」という経営の優先順位を整理する作業です。流行のレイアウトを当てはめるのではなく、そのお店が持つ独自の価値が一番伝わる形を、一つひとつ論理的に組み立てていきます。

お店の「はじまりの物語」を大切に

ヒアリングの中で、私がよくお聞きすることがあります。
それは、「きっかけ」です。

ホームページを作りたいと思ったきっかけ、そのお仕事を始めたきっかけ…
ご本人にとっては些細なことかもしれないエピソードも、そのお店の唯一無二の価値が眠っていたりします。「なぜこのサービスを行っているのか」「どんな想いで命と向き合っているのか」。その原点からサイトに深みが生まれ、デザインにも説得力が宿ります。

コンセプトが紳士的で誠実なのに、デザインだけが流行りの派手な装飾で飾られていては、ミスマッチが起きてしまいます。

例えば、「自分たちが大切に育てた子を尊重してくれる人と出会いたい」と願うオーナー様に対し、安売りを強調するような構成や、流行り廃りの激しい過剰な作り込みは最適解ではありません。

「ホームページは入り口。実際に会いに行きたくなる「お迎え」の準備

最後にお伝えしたいのは、Webサイトの役割についてです。ペットをお迎えすることは、決して画面の中だけで完結するものではありません。必ず「実際に店舗へ足を運び、その子と対面する」というプロセスがあります。

だからこそ、お店が大切にしている「空気感」や「想い」を、言葉と構造の力で正しく届ける。そして、「安心して会いに行きたくなる環境」とはなにかを共に考える。そんなウェブサイト制作を、これからもオーナー様と共に丁寧に伴走していきたいと思っています。

また、ホームページを作るという工程は、時にご自身の事業と深く向き合う「自己分析」のような大変な作業でもあります。何より大切な本業の合間に進めるものですから、負担は決して小さくありません。だからこそ、私は対話の中で情報を引き出し、整理し、形にするためのサポートを全力で行います。

お店には、オーナー様にしか語れない物語があります。それをWebという場所にどう広げ、どんなお客様と出会いたいか。もし今、サイトの構成や情報のまとめ方で迷われていたら、ぜひお話をお聞かせください。一緒に「そのお店だけの設計図」を描くところからスタートできたらうれしいです。